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ー動物病院で行う血液検査の基礎知識と受けるメリットをわかりやすく解説ー

動物病院の血液検査とは何か

動物病院で行われる血液検査は、犬や猫などの体内の状態を数値として客観的に確認できる検査です。見た目は元気そうでも、体の中では臓器の機能低下や炎症が静かに進んでいることがあります。血液は全身を巡っているため、その成分を調べることで体全体の状態を把握しやすいという特徴があります。

血液検査は病気が疑われるときだけでなく、健康状態の把握や将来の病気予防にも役立ちます。特に動物は体調不良を言葉で伝えることができないため、数値として状態を確認できる血液検査は、獣医師にとっても飼い主にとっても重要な判断材料となります。

ここからは、血液検査で何がわかるのか、どのような点に注意すべきかを、初心者の方にも理解しやすいよう順を追って解説します。

血液検査でわかる主な項目

血液検査は大きく分けて、血球検査と生化学検査に分類されます。血球検査では赤血球、白血球、血小板といった成分を調べます。赤血球の数や状態からは貧血の有無が判断でき、白血球の増減からは炎症や感染症の可能性を読み取ることができます。血小板は出血を止める働きを持ち、数が少ない場合は出血リスクが高まります。

生化学検査では、肝臓や腎臓などの臓器の働きを示す数値、血糖値、たんぱく質、電解質のバランスなどを確認します。これらの数値を組み合わせて見ることで、どの臓器に負担がかかっているのか、全身状態が安定しているかを把握できます。

数値だけでなく全体像を見ることが重要

血液検査の結果は基準値と比較して示されるため、基準から外れている数値を見ると不安になる方も少なくありません。しかし、基準値はあくまで目安であり、年齢や犬種、猫種、体格、生活環境によって多少の差が出ることがあります。

一時的なストレスや食事内容、検査前の緊張などが数値に影響することもあります。獣医師は血液検査の結果だけでなく、問診や身体検査、過去のデータと照らし合わせて総合的に判断します。結果表だけを見て一喜一憂せず、必ず説明を受けることが大切です。

血液検査を受けるタイミング

血液検査は体調不良時に行うものという印象を持たれがちですが、健康な状態を知るためにも活用されます。特に年齢や生活環境によって、検査の重要性は高まります。

ここでは、血液検査を検討したい主なタイミングについて整理します。

体調不良や症状が見られるとき

食欲不振、元気がない、体重の増減、嘔吐や下痢が続くなどの症状がある場合、血液検査によって体内の異常を探ります。外見だけでは判断できない内臓疾患や炎症、代謝異常が見つかることもあり、早期治療につながるケースも少なくありません。

健康診断や定期チェック

症状がなくても、年に一度程度の健康診断として血液検査を受けることで、現在の健康状態を数値として記録できます。過去の検査結果と比較することで、わずかな変化にも気づきやすくなり、病気の早期発見や予防に役立ちます。特に中高齢期に入った動物では、定期的な血液検査が重要になります。

血液検査を受ける際の注意点

血液検査を正確に行うためには、いくつか押さえておきたい注意点があります。事前に知っておくことで、検査結果の信頼性を高めることができます。

ここでは、飼い主が理解しておきたいポイントを解説します。

食事や絶食の指示を守る

検査内容によっては、食事の影響を受けやすい項目があります。そのため、検査前に一定時間の絶食を指示されることがあります。指示を守らないと正確な数値が出にくくなるため、事前に確認し、不明点があれば必ず相談しましょう。

緊張やストレスへの配慮

動物は環境の変化に敏感で、緊張や恐怖を感じると数値に影響が出ることがあります。普段使っているキャリーや毛布を持参するなど、できるだけ落ち着いた状態で検査を受けられる工夫も有効です。

血液検査結果との向き合い方

血液検査の結果は、今後の治療方針や生活管理を考えるうえで重要な情報になります。結果を正しく理解し、必要以上に不安を抱えないことが大切です。

最後に、血液検査結果の活かし方についてまとめます。

獣医師の説明をしっかり聞く

数値の意味や今後の対応について、獣医師の説明を丁寧に聞きましょう。治療が必要なのか、経過観察でよいのかを理解することで、不安を軽減できます。

日常生活の見直しにつなげる

血液検査で得られた情報は、食事内容の調整や運動量の見直しなど、日常生活の改善にも活かせます。小さな改善を積み重ねることで、動物の健康を長く守ることにつながります。

まとめ

動物病院で行われる血液検査は、犬や猫などの体調を数値として客観的に把握できる非常に重要な検査です。見た目には元気そうでも、体内では臓器への負担や炎症が静かに進行していることがあり、血液検査によってその兆候を早い段階で発見できる可能性があります。

血液検査では、赤血球や白血球、血小板といった血球成分に加え、肝臓や腎臓などの臓器の働きを示す数値を確認できます。これらの結果を総合的に判断することで、現在の健康状態だけでなく、今後注意すべきポイントも見えてきます。ただし、数値だけで判断するのではなく、年齢や体質、生活環境を踏まえて獣医師の説明を受けることが大切です。

また、血液検査は体調不良時だけでなく、健康診断として定期的に受けることにも大きな意味があります。過去のデータと比較することで小さな変化にも気づきやすくなり、病気の予防や早期対応につながります。検査前の絶食指示を守ることや、検査時のストレスをできるだけ減らす工夫も、正確な結果を得るためには欠かせません。

血液検査の結果はゴールではなく、今後の健康管理に活かすための出発点です。獣医師と相談しながら、食事内容や生活習慣を見直し、日々のケアにつなげていくことで、動物が健康で快適な生活を送れる期間を延ばすことができます。

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